保健

疾患に対する保健の考え方

感染症　　生活習慣病　　OD:起立性調節障害　　
軽度から中度のアレルギー疾患
こどもの事故

基本的な感染対策をしましょう。予防が大切です。

抗菌薬を飲まなくて済むのなら、それに越したことはありません。やはり病気にならないことが一番です。感染症にならないために、今すぐできることがあります。
●手洗い・うがい
感染する病原体（細菌やウイルス）の多くは、まずは手に付着します。その手で鼻や口などに触れると、その病原体が体内に侵入し、感染が成立します。また、病原体のついた手でさまざまなものに触れ、誰かがそれに触れることで、感染が拡がっていきます。人の手は、さまざまな感染症を運んでいるのです。しっかり手をあらうことで、手に付いた病原体が自分の体に侵入することを防ぐだけでなく、感染を拡げることを防ぐことができます。手洗い・うがいは、日々の生活の中でできる、きわめて有効な感染対策です。
●換気を常にしましょう
●ワクチン
感染症にはワクチンで予防できるものがたくさんあります。ワクチンを接種すると、体はその病原体に対して免疫を獲得します。そうすると、その病原体が体に侵入しても、病気にならない、または病気になっても症状が軽くすむようになるのです。例えば、ワクチンで予防できる細菌感染症には、肺炎球菌感染症、インフルエンザ桿菌（Hib）感染症、破傷風、百日咳などがあります。これらの感染症のワクチンは、いずれも小児の定期接種対象になっています。これは、安全で有効なワクチンをこどもたちに接種し、社会全体でこどもたちを守るためのものです。また、小児期のワクチン接種が十分でない場合、大人になってからでも、足りない分を補うことも大切です。ワクチン接種歴を母子手帳などでもう一度確認しましょう。
 
日々手洗い・うがい、常時換気を心がけ、必要なワクチンはキチンと接種し、予防できる感染症にかからないように努めましょう。予防できる感染症は、予防するのが一番です。

〜長期にわたって治療が必要な慢性疾患治療における、家庭での保健の取り組み〜

各ご家庭や各個人で課題となるところは違ってきます。
（※そのために聞き取りをしっかり行います。受診時間が必要になりますので、必ずお時間に余裕を持って来院してください）
 
生活習慣病と言われたら何が身体の中でおきているのかをしっかり理解するところから始めます。おきていることがわかると、原因が見えてきます。このとき検査データが重要になります。
検査データをもとに、しっかり理解を深めていきましょう。原因がわかったら、その原因を取り除く方法を検討していきます。ご本人の方自身及びご家庭で取り組める事柄から、始めていきましょう。必ず結果はついてきます。
あとは継続するためにどんなふうに生活を整えていくのかを、家族みんなで取り組むことが必要となります。
生活の中で、どこに課題があるのか一緒に考えていきましょう。

起立性調節障害の診療で重要なことは、どんな病態なのか（どんなことが身体の中で起きているのか）を知って、生活を見直し健康的な行動を獲得しながら、内服治療を併用することが大切です。
診断・治療方針をしっかり理解した上で、自分にできることを考え行動に移していきましょう。
具体的にどうしたらいいのか、治療のプロセスの中で一緒に考えていきましょう。お気軽にご相談ください。

こどもの中で何がおきているのかをしっかり把握。理解していくことが必要です。

検査データを参考にしますが、検査データに合わせて生活の中でおきていることの見直しも重要なポイントになってきます。
アレルギー疾患は、身体的なフィジカルな側面だけでは解決できないこともあります。
社会的側面や心理的側面での困りが影響していることもあります。治療開始が遅れるほど問題は複雑化してきますし、治癒しにくくなります。
基本的な食事・睡眠・運動の3要素は重要ですが、それに合わせて、患児自身の特性も加味します。また、それを支える家族の存在は大きな影響をもたらしますので、関係の見直しや家族内のルール作りなど、多岐にわたって見直していくことができれば治療もスムーズに進んでいくことでしょう。

怪我はこどもにはつきもの。しかし命を落とすような怪我は回避する必要があります。

安全と育ちの難しいところであり、基準をどこに置くのかで、こどもの育ちにも影響しますが、　これが正解！　という基準はありません。ご家族の中でよく相談していくことをお勧めしています。
命を落とす危険な場所や発達段階を理解し、お子さまの育ちに合わせたこどものセーフティをよく考えて生活を組み立てることが必要です。また、怪我をしてしまった時の応急処置についても、日頃から知っておくことで、慌てずに対応することができるでしょう。